急性腹症って?
急性腹症とは、発症1週間以内の急性発症で、手術などの迅速な対応が必要な腹部(胸部なども含む)疾患です。
急性腹症には確定診断が得られないまま緊急に対応する必要が生じることもあります。
急性腹症の初期対応
1⃣バイタルサインABCDを確認する。
A Airway(気道)
B Breathing(呼吸)
C Circulation(循環)
D Dyfunction of central nervous system (意識障害)
意識低下がある場合、敗血症や出血性ショック、高アンモニア血症などの重篤な病態が合併している可能性があります。
超緊急疾患として、急性心筋梗塞、腹部大動脈瘤破裂、肺動脈血栓症、大動脈解離、緊急疾患として、肝がん破裂、異所性妊娠、腸管虚血、重症急性胆管炎、内臓動脈瘤破裂、敗血症性ショックを伴う汎発性腹膜炎が挙げられます。これらは緊急手術や専門施設への転送、集中治療が必要です。
2⃣病態、所見などからの評価
バイタルサインに問題ない場合、病歴、所見から腹痛の原因が外科的処置を有するものかを判断します。
腹部の痛みは内臓痛と体性痛に分けられます。内臓痛は、消化管、尿管、子宮などの平滑筋の攣縮や臓側腹膜の急な伸展・拡張による痛みで、周期的、間欠的に差し込むような痛みです。
体性痛は壁側腹膜や腸間膜への刺激による局所的な炎症が起こり、持続性のさすような痛みになります。
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